企画展 2F 戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家 

2014.7.5 [土] - 8.31 [日]

戦後日本住宅伝説

 とある建築家の集まるシンポジウムで、「昨今の建築界では現代彫刻と見紛うような建築も現れてきたが、その違いは何か」という問いに、ある建築家は「内部があることである」と答えました。住宅に注がれる建築家の眼差しは、その内部空間をどう構成するかという点に収斂されていくといっても過言ではないでしょう。
 人間の生活の基本である「衣・食・住」の「住」、中でも戸建て住宅に焦点を当てたこの展覧会は、戦後の1950年代の建築作品から始まり、国家的イベントである万博を経て、建築家の眼差しが強く内部に向けられた1970年代まで、16人の建築家の16作品で構成されています。今や伝説ともなった戦後日本の、挑発する、あるいは内省する建築作品の数々を、建築家のコンセプトとともに紹介することにより、建築家が「住まい」という私的な空間をどうとらえ、どう表現しようとしたかを探ります。
 この展覧会がご観覧いただく皆様にとって、改めて住空間を見つめ直し、思索を深めながら、新たな視点を見出す機会になればと願っています。

会期

2014年7月5日(土)〜8月31日(日)

休館日

月曜日(7月21日は開館)

開館時間

10:00 ~ 17:30(入場は閉館の30分前まで)

観覧料

一般1100円(880円)、大高生880円(710円)
※( )内は団体20名以上の料金。
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方(付き添いの方1名を含む)は無料です。
※併せてMOMASコレクション(1F常設展示室)もご覧いただけます。

主催

埼玉県立近代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会

監修

五十嵐太郎

助成

芸術文化振興基金

協賛

ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン・日本興亜損保、日本テレビ放送網

協力

JR東日本大宮支社、FM NACK5

関連イベント

建築ツアー

日時:7月16日(水)10:30〜15:00/見学建築:《新宿ホワイトハウス》(磯崎新)、《塔の家》(東孝光)/内容:本展で紹介する二つの住宅を、講師の解説を聞きながら見学します。/講師:磯達雄(建築ジャーナリスト)/料金:1500円(交通費・食事等は各自負担)/定員:20名(事前申込制・抽選)

対談A[五十嵐太郎 × 建畠晢]

日時:7月21日(月・祝日)13:30〜15:30/場所:2階講堂/内容:本展監修者である五十嵐太郎氏(東北大学教授)と当館館長の建畠晢が、戦後の日本の住宅について対談します。/料金:無料/定員:100名(事前申込制・抽選)

対談B[原広司 × 西沢立衛]

日時:8月17日(日)13:30〜15:30/場所:2階講堂/内容:本展出品者である原広司氏と現在活躍中の建築家・西沢立衛氏が、世代をこえて建築について語り合います。/料金:無料/定員:100名(事前申込制・抽選)

事前申込の方法

往復はがき(各イベントにつき一人一枚)に返信の宛名を記入し、郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号及び希望イベント名(建築ツアー、対談A、対談Bのいずれか)を明記の上、当館企画展担当までお送りください(応募者多数の場合は抽選)。申込期限:「建築ツアー」と「対談A」は6月25日(水)まで、「対談B」は7月28日(月)まで

担当学芸員によるギャラリー・トーク

日時:7月26日(土)、8月16日(土)各日とも15:00から30分程度/場所:2階企画展示室内/料金:企画展観覧料が必要です。

ミュージアム・コンサート「美術館が街になる!」

日時:8月31日(日)14:30~、16:00〜の2回(演奏時間は約30分)/場所:エントランスホールほか/内容:美術館周辺や館内を移動しながら、変拍子を含んだ賑やかなオリジナルナンバーを中心に昭和歌謡風の曲などを演奏します。/料金:無料/出演:江川良子(サックス)、上運天淳市(サックス)、今込治(トロンボーン)、木村仁哉(チューバ)、相川瞳(パーカッション)、小林武文(パーカッション)

図録完売のお知らせ

「戦後日本住宅伝説—挑発する家・内省する家」の図録は、ご好評につき完売いたしました。
購入をご希望のお客様は、大変お手数ではございますが、発売元の「株式会社新建築社」のホームページからお買い求めいただきますようお願いいたします。



出品作品スライドショー(YouTube)



建築ツアー(YouTube)



対談[原広司×西沢立衛](YouTube)

住居

丹下健三《住居》1953年 撮影:平山忠治

新宿ホワイトハウス

磯崎新《新宿ホワイトハウス》1957年
撮影:新建築社写真部

塔の家

東孝光《塔の家》1966年 撮影:村井修

白の家

篠原一男《白の家》1966年 撮影:新建築社写真部

原邸

原広司《原邸》1974年 撮影:新建築社写真部

幻庵

石山修武《幻庵》1975年
撮影:新建築社写真部/画像提供:DAAS

中野本町の家

伊東豊雄《中野本町の家》1976年
撮影:大橋富夫